あなたの考える名古屋のやさしさとは?

暮らしやすい条件が整い、さまざまなエリアへの移動も便利

私は名古屋出身で、子どもの頃は海水浴やスキーなどによく連れて行ってもらいました。行先までの移動はどこも1時間くらい。少ない移動時間でさまざまな楽しみが広がる名古屋の環境は、子どもの成長にとっても貴重だと思います。

名古屋は日本三大都市の一つに数えられる発展した街ですが、程よい居心地のよさがあって、人の温かみや人情が感じられます。大学時代を過ごした東京には、今も仕事やプライベートで出かけますが、人が多すぎて少し疲れるところがありますね。それに比べると名古屋はそこまでごちゃごちゃしていないし、日常に必要なものが十分そろっていて住みやすいので満足しています。

関東と関西のちょうど真ん中でどちらにも移動しやすいのもありがたいです。京都までなら新幹線で35分くらいなので、ちょっと何かを観に行こうかと、気軽にフットワーク軽く行動できますよね。空港も中部国際空港セントレアと県営名古屋空港が利用できますし、各地へのアクセスの良さは名古屋の強みだと思います。

定番と新たな息吹が共存し、今後も期待できる名古屋の食

私が社長を務める青柳総本家は、名古屋みやげの一つである「ういろう」を扱う和菓子屋です。

青柳ういろう ひとくち

市内のあちこちの売り場に、ういろうのように歴史や地元色のあるお菓子と、最先端のスイーツが共存する層の厚さも名古屋らしさではないかと。

なごやめしを目当てに名古屋を訪れる人も増えていますが、食の魅力という点でも、名古屋にはまだまだポテンシャルがあると感じています。視察も兼ねて新しい店を訪ねたり、経営者さんと交流したりする機会が多いので、名古屋の飲食業界の現状がよく分かるのですが、感度の高いお店が増えていて東京や大阪にも引けを取りません。
積極的なチャレンジや興味深い展開を続けている若い世代も多いので、この先もいい変化が起きそうだと期待しています。

なごやめしのような定番も大事にしながら、新しい食の動向にもフォーカスしていくと、名古屋の魅力がますます高まりそうです。

和菓子も街の魅力も、まずは知ってもらうことから

東京や名古屋など各地の和菓子店店主が集まってDJを行う「アンコマンないと」というイベントにも参加しています。

“音楽というフィルターを通して和菓子に縁のない人にも魅力を知ってもらう”のがコンセプトで、各店主がプレイする最中にその店の和菓子を配り、音楽と和菓子を楽しんでもらうエンターテインメントです。

2025年は初めて名古屋まつりのステージに登場して、にぎやかな祭りの雰囲気の中で大変多くの方に楽しんでもらえました。いずれは海外でもイベントを考えてみたいと思っています。

和菓子にあまり興味がない人って、実は食べる機会がないからじゃないかと思っていて、ぜひ一度食べてみて欲しいんですよね。食べてみたら、“思ったよりおいしい” “懐かしい”なんて感じてもらえるはず。

名古屋の魅力も実はあまり伝えきれていない気がしていて、もっと積極的にPRしていきたいですよね。名古屋にはまだまだ伸びしろがあると感じるので、私もいろいろな形で盛り上げていきたいです。

名古屋で暮らす魅力

生活の拠点にふさわしい機能や環境がそろっている

生活に便利な都市機能を備えていて選択肢も多い、名古屋は住みやすい街だと感じています。移動もしやすく、自然と親しんだりさまざまなエリアへ出掛けたりと楽しみも広がるので、名古屋に生活の拠点を置くのはいい選択だと思います。

ういろうの珍しい食べ方を教えてください。

実は、ういろうは焼いてもおいしいです。フライパンに少し油を引いて、両面をカリッと焼いてみてください。
私のおすすめは定番の「しろ」。秋冬限定販売の「おいも」も好評で、バターと相性がいいですよ。

名古屋ならではの印象に残っている仕事は?

世界規模のゲームソフト会社とのコラボで、某ゲームキャラクターを模ったういろうの企画です。一緒に面白いことができそう、と声を掛けていただけたとか。認めてもらえて感動しましたし、今後も挑戦を続けようと気持ちが高まりました。

名古屋に増えるといいと思うものは?

オアシス21のような国内外の観光客が大勢集まるスポット。観光の目的として楽しんでもらえるちょっとした工場見学などを、当社でも作れないかと考えているところです。

休日はどのように過ごしていますか?

海外旅行に行ったり、お気に入りの店で外食したり。人気のお店に行くと今のトレンドがつかめますし、お店に来ている若い世代の感覚や楽しみ方も参考になりますね。

INFORMATION

社名

株式会社 青柳総本家

創業

1879年       

事業内容

和菓子・洋菓子の製造販売

青柳ういろう/青柳総本家